ブログやSNSを書き続けるキッカケをくれた本『書く習慣』いしかわゆき:著

「絵は描けるけど」その先へ連れて行ってくれる、目からウロコの本/みんなのイラスト教室

イラスト教室,中村佑介

イラストを描くことについての本って、なかなか思うようなものがないなって思っていました。

「描きたいけど、描けない」という方が対象の本は多くあります。

でも、そこからもう一歩進んだ「描いてはいるけど、この後どうしたらもっと良くなるかな」という人向けの本ってないのかな?

専門的すぎない情報と、アドバイス的な内容で、そしてなにより「おもしろい!」とワクワクする内容。

と思っていたら、ありました!しかも著書は人気イラストレーターの方です。

描くことについて一歩前進したい方はもちろん、進路について考えている方や、そんな悩みを持っているお子さんや友人がいらっしゃる方にも、きっと興味深い本だと思います。

数歩進むためのアドバイスが、たっぷり

小さい頃から絵を描くことが好きです。これと言って取り柄のなかった私が、唯一自信を持てることが絵でした。

公園の地面に描いた女の子の絵を、知らない子たちが「かわいー!」と言ってくれた時のうれしさは今も覚えています。

文集の表紙に選ばれたり、区の小学生美術展に選ばれたり(返してもらえなかった・涙)。

小学校の部活では絵画部で油絵に初挑戦、社会人になってからはパステル画を2年ほど習っていました。

結婚してからは、まともに絵と向き合う時間を持っておらず、紙に向かっても集中できなくなりました。

ほかにもやらなくちゃいけないこと、やりたいことがいっぱいありますしね。

今では、家族の似顔絵ラクガキをポツポツ描くくらい。

子どもたちとお絵かきを楽しむ(張りあう)ことができるので、「あの頃、絵を描いててよかったな」と思います。

なんとなく、私にとって絵を描くことは過去のこととなりつつある気がします。

それでも時々、無性に絵を描き続けた時間が恋しくなります。

自分の作品にうっとりする、あの満たされた気持ちを感じたいとも。

そんな時に見つけたのが、中村佑介「みんなのイラスト教室」でした。

著者は中村佑介さんです。お名前でピンとこない方でも、謎解きはディナーのあとで (小学館文庫)の表紙を描いていらっしゃる、といえば「ああ、あの!」となるのではないでしょうか。

生徒さんたちの絵をとおして学べる

この本の最大の魅力は、なんといっても中村佑介先生の生徒さんたちの作品がたっぷり載っているところ。

パラパラと眺めてみると、1つは「私と同じようなレベル」と思える作品に出合えます。

そんな身近な絵をとおして、プロの人気イラストレーターである中村佑介先生がわかりやすくユーモアも交えてアドバイスしてくれるのです。

ビフォー・アフターはもちろん、どうしてそういう風に変更したかの考え方も文章やイラストで説明してあります。

さらにオススメの楽しみ方としては、読者自身もアドバイスしてみること。

「色づかいが惜しい。私なら、ここは黄色にする」とか「中心をもう少し右に持ってきたら、構図が決まるのに」という具合です。

自分のアドバイスと、中村佑介先生のアドバイスを比較してみるのもおもしろいです。

中村佑介先生の作品をとおして学べる

プロのイラストレーターの方って、どんな風に下書きを描いてるの?色づけは?修正は?

何に気をつけて、どんなことを考えながら作品を作っているの?

商品になるまでどんな工程があるの?

そんな疑問も解決してくれます。

なにより中村佑介先生の絵がたっぷり見られて楽しいんですよ。

ザワつく心へもアドバイス

絵を描くことは楽しいはずなのに、自分より上手だなと思う人の絵にふと妬みや劣等感を持つことってありますよね。

そんなザワザワしている心にも、なんとアドバイスが書かれています。

こんなイラスト本って、今まであったでしょうか?

あったのかもしれませんが、私ははじめての出合いなので、かなり衝撃を受けました。

なんと至れり尽くせりな!

進路相談までアドバイス

絵を描くことが好きな人なら、一度は「美大に行きたい」または「専門学校に通おうか」なんて考えたことがあると思います。

私もチラと思ったし、今でも「美術関係を深く学んでいたら、どんなワタシになっていたんだろう」と考えることはあります。

あの頃にこの本があれば、良い判断材料になっていたと思います。

美術関係についてさらに専門的に学ぶか、まずが一般の学校に進むか、迷っている方には巻末の内容がおすすめです。

身近にそんな悩みを持っているご家族の方にも、ぜひ。

本の内容(目次より)

目次より、本の内容を載せておきます。眺めているだけでもワクワク!

<初級>メッセージの伝わるイラスト、わかりやすいイラスト、CDジャケット、ポスター、テーマの伝わるイラスト、内容の伝わるイラスト、学校課題のイラスト

<中級>メイキングオブ・『フィードバックファイル2』、イラストレーターの知名度、絵本のイラスト、先生の描いたラフを公開!(コラム)、アート的作品、嫉妬や劣等感

<上級>影響を受けた作品(ビックリマン)、パクリ・トレース・パロディ・オマージュ

<ホームルーム>専門高校のメリット(進路相談 中学生編)、美大or専門学校?(進路相談 高校生編)、「絵を描く人が身内にいる人」へのお願い

Amazonでは、中身をチラッと見ることができます。

中村佑介「みんなのイラスト教室」

まとめ

実は、表紙が昭和なレトロな感じで、ずっと素通りしていました。でも、めくってみたら大量の作品と内容の濃さにビックリ。もっと早く手に取ればよかった!

絵を描くにあたってのアドバイス、技術的なことや心の問題、将来についての考え方、そして最後には進路相談まで。

身近に絵を描くことが大好きな人がいたら、目につくところにそっと置いてみてください。(ページは開いておいた方がいいかも)

きっと手を延ばさずにはいられませんよ♪

 

 

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